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顧客体験

文責: 田村敬也

なぜ”顧客体験”は重要か

顧客体験が顧客の満足度やリピート率を左右します。顧客満足度が高ければ、その企業を紹介するような口コミが広がり、新規顧客の獲得につながります。また、顧客がサービスや製品を再度利用するリピート率が高ければ、その企業は安定した収益を得ることができます。

”顧客体験”とはそもそも何か

顧客体験は、顧客がサービスや製品を利用したときの体験を指します。そのため、顧客が対応を受けるスタッフや、サービスや製品を提供する環境、およびそれらを通じて提供されるサービスや製品についての情報やサポートなど、さまざまな要素が顧客体験を構成します。

”顧客体験”を代表するプラクティスの解説

顧客体験を向上させるために、顧客との接点を設計し、それぞれの接点で顧客の課題を解決する必要があります。
顧客体験の基礎となるものは、顧客がどのような課題と期待値を持ってプロダクトを知り、ふれあい、問題解決するのかといったストーリーを定義するところから始まります。
これは、カスタマージャーニーマップと呼ばれるものです。このストーリーに沿って、それぞれの顧客が今どの段階にいて、何を考えているのかをデータとして管理するための仕組みが、CRMまたはSFAなどの顧客それぞれの情報を管理するデータベースシステムです。
これらが整備された上で、自然にこきゃくが問題解決できることが理想的ですが、当然そこからこぼれるような問題や疑問が生まれます。構造化され、検索しやすいヘルプページはこういった顧客が自然とストーリーに戻れるように支援します。これらの統合的な提供によって顧客はより良い体験をそのプロダクトから得られるようになります。
{顧客体験の3つに関連する話}

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップ (Customer Journey Map) とは、顧客が製品やサービスを購入するために辿るプロセスを可視化し、そのプロセスにおいて顧客が直面する課題や期待を明確にするためのツールです。企業が顧客との接点を最適化するために、顧客の視点を理解することができるため、非常に有用です。カスタマージャーニーマップを作成することで、企業は、顧客のニーズや課題に焦点を当てることができ、顧客エクスペリエンスの向上を実現することができます。

CRM・SFA

CRM (Customer Relationship Management)とは、企業が顧客との関係を構築・維持するための戦略やプロセス、テクノロジーの総称です。主に顧客とのやり取りを記録し、関係維持を円滑にします。SFA (Sales Force Automation) とは、主にセールスプロセスを自動化するために使用されます。リード管理、商談管理、見積もり、注文、請求書作成などを自動化し、セールスチームの生産性を向上させます。

構造化されたヘルプページ

顧客体験を改善するにはヘルプページが有用です。構造化された検索しやすいヘルプページがあることで、顧客の課題を解決できます。また、顧客のフィードバックをヘルプページから受けることで、顧客体験の見直しを行いさらなる改善を行うことができます。
 

”顧客体験”はどのようにして測定するか

顧客体験を測定するには、NPS(ネットプロモータースコア)等の指標があります。NPSは、顧客が友人等に製品をどれくらい推薦するかで計測する指標です。

”顧客体験”で陥りがちなアンチパターンとはどういう状況か

顧客体験の測定と改善は定量的と定性的に改善することが必要です。データのみではなく、直接顧客と接点を持つカスタマーサポートなどから課題を吸い上げることが重要です。
一方で顧客体験を向上するためにエンジニアリングチームが存在しない場合、システム化や自動化ができず、定量的な改善が行われない場合があります。
顧客体験は人間の感情に起因するので、自動化と柔軟な対応のバランスが求められます。部門を横断した取り組みが必要です。
 
 

”顧客体験”のクライテリア: