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Webフロントエンド版DX Criteriaのポリシーと構造

本クライテリアのポリシー

オリジナルのDX Criteriaで示されている明晰性、身体性、同時代性、可観測性、非限定性という5つのポリシーはWebフロントエンド版の立項においても適用されています。
詳しくはオリジナルの下記ドキュメントをご覧ください。

本クライテリアの構造

DX と UX を加速させる100のクライテリア

Webフロントエンド版DX Criteriaは5つの大テーマごとに5つの小テーマが設けられ、小テーマごとに4つの観点からクライテリアが定義されており5 × 5 × 4 の計100項目から成り立っています。

5つの大テーマと5つの小テーマ

大テーマはソフトウェアエンジニアリングやそれを支えるチームにおいて実現すべき関心事(切り口)を選定し、小テーマではその関心事を達成するための要素をカテゴライズしています。

⚙️ 1. 持続可能な技術スタック

開発チームが適切なツールと技術を選択し、保守しやすく、進化し続けるコードベースを維持し、促進することが求められます。コードベースの継続的な改善に取り組むためには、コード品質の確保やライブラリの慎重な選定が重要です。このプロセスを通じてチームは技術的負債を最小限に抑え、長期的なプロジェクトの持続可能性を高めます。
  • 1-1. コードベース保守
  • 1-2. 開発環境
  • 1-3. コンポーネント指向UI
  • 1-4. アプリケーション設計
  • 1-5. 運用のための技術選定

🛡️ 2. ユーザー体験を支える品質

アプリケーションのパフォーマンス、セキュリティ、アクセシビリティといった、ユーザーに直接見えにくいが重要な品質基準を定めます。それらを保証するための具体的な基準とプロセスを確立し、ユーザーが安全で快適にアプリケーションを利用できるようにします。
  • 2-1. パフォーマンス
  • 2-2. アクセシビリティ
  • 2-3. セキュリティ
  • 2-4. プライバシー
  • 2-5. デザイン

🔄 3. 安定的なデリバリー

ビルド、テスト、デプロイの継続性を自動化することで、開発サイクルを迅速化し、品質の維持向上を図ります。CI/CDの実践によって効率的なビルドプロセスと迅速かつ安全なデプロイ戦略を実行します。これにより開発チームはリリースプロセスをスムーズに進め、顧客に価値を迅速に届けることができます。
  • 3-1. テスト
  • 3-2. ビルド
  • 3-3. デプロイ
  • 3-4. サプライチェーン
  • 3-5. CI/CD

✏️ 4. 効果的なシステム設計

ユーザーの要求とビジネスのニーズに合わせたアーキテクチャ選定と、最適なユーザーエクスペリエンスとパフォーマンスを実現するための戦略立案が求められます。これにはモジュール性、拡張性、および保守性を考慮した設計が含まれます。適切な設計を通じてシステムは将来の変化にも柔軟に対応できるようになります。
  • 4-1. サーバー
  • 4-2. インフラ
  • 4-3. キャッシュ
  • 4-4. モニタリング
  • 4-5. 障害対応

🤝 5. 成長できるチーム

技術力の向上、効果的なコミュニケーション、およびチーム間の協力を促進するために、教育プログラムやワークショップを定期的に開催し、適切な職務分担を確立します。チーム文化の育成とメンバーひとりひとりの専門性の獲得が変化への迅速な適応につながり、持続的なチーム成果の鍵となります。
  • 5-1. 専門性の育成
  • 5-2. イネーブリング
  • 5-3. 職務定義
  • 5-4. ビジネス連携
  • 5-5. 外部発信

4つの観点

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下記はオリジナル版の観点と同様の説明であり、Webフロントエンド版でも同じコンセプトで各観点のクライテリアを立項しています。

メトリクスの計測

DXの進んだ組織においては、従来型のパフォーマンス指標とは異なる指標が計測・管理されることがあるため、それらを計測/管理しているかを問います。

学習と改善

失敗も含め、組織学習を健全に回すためのサイクルが回っていると新しい挑戦や改善がうまれやすいため、そのサイクルの存在を確認します。

プラクティス

デジタル化の進んだ企業群では当たり前に行われる習慣や実践手法が行われているかをチェックしし、経営数値に見えにくい文化レベルの成熟をとらえるために確認します。

アンチパターン

デジタル化が進む過程で減っていく慣習的行動をチェックし、逆指標として用います。古い常識によって生まれていることであり、組織的なアンラーニングが行われているかを確認します。