データ駆動
「データの世紀」と呼ばれるように、企業の競争戦略にとってデータの利活用は必要不可欠なものです。しかし、そもそもデータの取得ができていなかったり、データのリテラシーが低くうまく経営に活かせないということも多くあります。
また、機械学習やデータサイエンスの知見を利用したアプリケーションには、それを支えるビッグデータ処理の仕組みが合わせて必要になります。
1.顧客接点のデジタル化
なぜ重要か
顧客接点がデジタル化していないと、データと顧客を結びつけることが難しくなります。
データ利活用のポイントは、顧客接点に十分コントロールできるシステムが提供できているかが第一歩になります。
これは、オンラインに限らず、リアルな接点であっても様々な手段でデジタル化できます。
2.事業活動データの収集
なぜ重要か
事業領域について価値創造を行うためには、顧客や事業の活動データが必要になります。
データを元に可視化や分析を行った上で、デジタル化や高度化に取り組めば、データの裏付けがある施策を打てます。
3.データ蓄積・分析基盤
なぜ重要か
蓄積された生のデータは、構造化され、整理された上でデータ分析に使いやすい形のクラウドサービスなどのデータ分析基盤に格納されます。
これによって、データ分析のためのビッグデータ処理について知見があまりないエンジニアや関係者であってもデータを取得できます。
4.データ処理パイプライン
なぜ、重要か。
データ分析基盤から取得したデータをもとに機械学習や統計処理を利用したアプリケーションを実装するには、試行錯誤の実験フェーズとは異なる知見が必要になります。
例えば、スケールして安定したデータ処理を行うワークフローパイプラインの基盤を作るなどです。
このような一般にMLOps/DataOpsと呼ばれる領域に関わる項目をチェックします。
5.データ可視化とリテラシー
なぜ、重要か。
データ駆動経営を行うためには、データの適切な可視化とそれを解釈するリテラシーの両面が必要になります。
しばしば、データの取得や可視化を一部のエンジニアしか行うことができず、高速なサイクルを阻害してしまいます。
そこで、意思決定者自身がデータを直に取り扱えるのかをチェックします。
6.機械学習プロジェクト管理
なぜ、重要か。
機械学習のプロジェクトは、モデルの発見と顧客価値、サービスデプロイメント時の課題など複数の不確実性に対して適切なマネジメントが要求されます。
このことへの理解や組織学習が進んでいないと、PoCから成果が出なかったり、データエンジニアが離職してしまったりします。
7.マーケティング自動化
なぜ、重要か。
見込み顧客の獲得から、関係性の構築、ナーチャリング、見込み度合いの高い顧客に対してのリテンション、顧客の再訪の促進などのようにマーケティング活動にはさまざまな工程があります。
その一部をデータとシステムを用いて自動化することで、人にしかできない戦略的な事柄に集中できます。
8.自動的な意思決定
なぜ、重要か。
データ駆動経営とは、機械が自動化できることを機械に任せ、人には創造的な仮説の構築や開発などの人にしかできない領域に集中して経営資源を投入することです。
そのためには、作業の単純化だけでなく意思決定も含むビジネスプロセス全体のアーキテクチャ設計が重要な経営上のケイパビリティとなります。