顧客接点のデジタル化
簡単に言うと、顧客接点のデジタル化は「営業記録を紙の台帳からデジタル顧客管理システムに移行し、すべての顧客とのやりとりを記録・分析できるようにする」ようなものです。従来は営業担当者の頭の中や個人的なメモにしか残らなかった顧客情報が、システムに集約されることで組織全体の資産になります。さらに、顧客がいつどのような行動をしたのかをリアルタイムで追跡できれば、適切なタイミングで適切なアプローチが可能になります。オンライン・オフライン問わず、すべての接点をデジタル化することで、顧客の全体像が見えてくるというわけです。
カテゴリ解説を読む顧客の行動履歴データを分析可能な形で保存しており、その割合が顧客全体の7割を超えているか。
DATA-1-2学習と改善オンライン・オフラインの両方で、顧客の接点となる行動情報や通知の手段を獲得するためのシステムを開発している組織が社内に存在するか。
DATA-1-3プラクティスオンライン上で、顧客は自社のサービスを契約したり購入したりできるか。
DATA-1-4プラクティス自社サービスやメディアをスマートフォン用のWebサイトまたはアプリとして提供しているか。
DATA-1-5プラクティス潜在顧客獲得のために自社メディアやSNSを通じたエンゲージメント活動をしているか。
DATA-1-6アンチパターンデジタル上でのプッシュマーケティングをEmailのみに頼っている。
DATA-1-7アンチパターン自社のリアルな顧客接点からのデータ収集が技術的な課題・社内ルール・オペレーションの問題でできていないままになっている。
DATA-1-8アンチパターン顧客接点のサービス開発がうまく機能していないため、改善の速度やデータの取得が遅延している。
事業活動データの収集
簡単に言うと、事業活動データの収集は「工場の生産ラインで製品の品質データを記録し、不良品の原因を特定して改善する」ようなものです。製造業では長年、生産数、不良率、稼働時間などのデータを細かく記録し、工程改善に活用してきました。同じように、事業活動のあらゆるプロセスでデータを収集すれば、どこにボトルネックがあるのか、どの施策が効果的なのかを客観的に判断できます。経験や勘ではなく、データに基づいて意思決定する組織が、長期的に競争力を保つというわけです。
カテゴリ解説を読む事業活動のデータが集計されてから、解析された状態で閲覧可能になるまでのリードタイムは1日以内か。(BIツールで昨日のデータは見られるか。)
DATA-2-2学習と改善事業活動の中に潜在的に存在したが、蓄積できていなかったデータを収集するためのシステム化や業務分析を行うチームは存在するか。
DATA-2-3プラクティス外部事業者との取引情報について、構造化されたフォーマットでリアルタイムにデータレイクへ保存しているか。
DATA-2-4プラクティスPOSや業務システム上のアクセス記録/操作履歴を構造化されたフォーマットでリアルタイムにデータレイクへ保存しているか。
DATA-2-5プラクティス音声・動画・文章といった従来構造化できなかったデータソースも事業利活用のために収集しているか。
DATA-2-6アンチパターンデータ収集プロジェクトが依頼しているデータ入力業務が現場で実施されていない。
DATA-2-7アンチパターンデータの活用に関して責任のあるポジションを設置していない。
DATA-2-8アンチパターンデータ収集に関するプロジェクトが存在しないか、進捗していない。
データ蓄積・分析基盤
簡単に言うと、データ蓄積・分析基盤は「企業の図書館システム」のようなものです。紙の本が雑多に積まれているだけでは、必要な情報を見つけられません。図書館では本を分類し、索引を作成し、誰でも必要な本を検索できる仕組みを整備します。同じように、企業のデータも、整理された形で保存し、誰もが必要なデータを検索・分析できる基盤が必要です。データアナリストやデータサイエンティストだけでなく、エンジニアや非エンジニアのビジネス担当者も、データにアクセスして自分で分析できる環境が、データ駆動組織の基盤となります。
カテゴリ解説を読むデータ分析の基盤を実際に操作して数字を取得できる社内の人数と部署数を増やしていくための活動をしているか。
DATA-3-2学習と改善データ分析基盤を職種を問わず使ってもらうために、簡単な分析をするためのプログラミングや操作の仕方をエンジニア以外のステークホルダーに対しても教育しているか。
DATA-3-3プラクティスユーザー理解や仮説検証のためのデータ分析のための環境が整備されており、データサイエンティストだけでなくエンジニア・非エンジニアを問わず、プロダクトのステークホルダーに公開されているか。
DATA-3-4プラクティスイベントストリーム処理の基盤を用いてオンライン情報を利用した分析・サービスでの活用をおこなっているか。
DATA-3-5プラクティスデータ分析において、個人情報をマスキングする機構が存在しているか。
DATA-3-6アンチパターン事業システムのデータベースに直接アクセスして、分析用の処理を走らせている。
DATA-3-7アンチパターン統一されたデータレイクが存在せず、分析基盤ごとにデータを管理している。
DATA-3-8アンチパターン利用中の外部サービスにリアルタイムなデータ連携するための機構が存在しない。
データ処理パイプライン
簡単に言うと、データ処理パイプラインは「工場の自動組み立てライン」のようなものです。自動車工場では、部品が次々と運ばれ、溶接、塗装、組み立てといった工程を自動的に進み、最終的に完成車が出荷されます。各工程の所要時間や不良率を測定し、ボトルネックを特定して改善します。同じように、データも、収集、変換、集計、分析といった工程を自動的に流れるパイプラインが必要です。手作業でデータを加工していては、時間がかかり、ミスも発生します。自動化されたパイプラインにより、データの鮮度と品質を保ちながら、継続的に分析結果を生成できます。
カテゴリ解説を読む分析・開発や運用のバリューストリーム上の各種サイクルタイムを計測しており、継続的に改善しているか。
DATA-4-2学習と改善データレイクから、モデルの実サービス適用までの一連の流れのパフォーマンスモニタ・自動化・効率化を行うエンジニアリングチームが存在するか。
DATA-4-3プラクティスデータレイクから、データ分析基盤までのETL処理にも自動テストが存在しており、変換エラーなどがモニタリングされているか。
DATA-4-4プラクティス実運用されているデータ分析・学習のための前処理や学習処理を実行するためのワークフロー処理基盤(ETLの一貫性・冪等性・可用性を確保するための基盤)が存在するか。
DATA-4-5プラクティス学習済みのモデルを検証し、サービスインするまでの処理は自動化されているか。
DATA-4-6アンチパターン週次集計や月次集計の処理が特定の日時に終わることを想定しており、障害が発生した場合にデータが欠損してしまう。
DATA-4-7アンチパターン実験時の環境を実サービス環境に向けてポータブルにするためのコンテナ化やIaC(Infrastructure as Code)が存在しない。
DATA-4-8アンチパターンデータサイエンス/機械学習/データアプリケーションエンジニアリング/クラウドインフラなどの知見が1名に属人化している。
データ可視化とリテラシー
簡単に言うと、データ可視化とリテラシーは「工場の稼働状況を示す生産管理ボード」のようなものです。製造業では、生産ライン近くに大型モニターを設置し、現在の生産数、不良率、設備稼働率などをリアルタイムで表示します。これにより、現場の作業員が状況を把握し、異常があればすぐに対応できます。同じように、企業の重要な指標をダッシュボードで可視化し、全員がアクセスできるようにすれば、組織全体でデータドリブンな意思決定が可能になります。さらに、データの読み取り方や統計の基礎を理解していなければ、数値を誤解釈してしまいます。データリテラシーの向上により、正しい判断ができるようになります。
カテゴリ解説を読むプロダクトの主要情報のダッシュボードが、常に表示された共用のモニターをチームの座席近辺に配置しているか。リモートワークでは、アクセスしやすい場所にダッシュボードが掲示されているか。
DATA-5-2学習と改善意思決定者は、データの読み取り方や統計の基本的な知識について研修トレーニングを受けているか。
DATA-5-3プラクティス売上などの短期的数値ではなく、長期的な事業価値のための間接的指標(e.g.顧客リピート率や予測LTVなど)を主要なKPIとして設定しているか。
DATA-5-4プラクティスデータ集計・可視化等のためのBIツールを導入しており、事業活動に関わる全ての人が適切な役割に応じて使うことができているか。
DATA-5-5プラクティスデータから得られた推論や仮説が間違っている場合にどのようなデータによって検証可能かをもとにデータ収集や分析が行われているか。
DATA-5-6アンチパターン要望ベースでデータの集計を繰り返し、雑多なレポーティング項目が棚卸しされていない。
DATA-5-7アンチパターン簡単なデータ集計であっても、エンジニアを経由しなければ取得できない。
DATA-5-8アンチパターンダッシュボードは存在するが、データ担当者以外誰も見ておらず形骸化している。
機械学習プロジェクト管理
簡単に言うと、機械学習プロジェクト管理は「新製品の研究開発プロジェクト管理」のようなものです。製造業では、新製品を開発する際、技術的な実現可能性と市場での事業価値の両方を検証します。試作品を作り、性能テストを行い、市場調査を実施してから、量産に移行します。同じように、機械学習プロジェクトでは、技術的に高精度なモデルを作るだけでなく、そのモデルがビジネス価値を生み出すかを検証しなければなりません。PoC(概念実証)で技術的な可能性を確認し、プロトタイプで事業価値を検証してから、本格的な運用に移行します。実験と検証を繰り返し、失敗から学ぶプロセスが不可欠です。
カテゴリ解説を読む機械学習プロジェクトの具体的な成功指標を持ち、構築したシステムがそれを満たしているかモニタリングしているか。
DATA-6-2学習と改善機械学習の知見を、アプリケーション開発者や非エンジニアのスタッフが利用できるように勉強会などを繰り返し開いているか。
DATA-6-3プラクティス継続的再学習のためのモニタリングと、自動的なモデルのアップデート等の効率的な保守を実現するための仕組みを導入しているか。
DATA-6-4プラクティス実運用時の計算量や計算資源の種別(IoT/エッジ利用/クラウド)などを考慮に入れた上で、モデル選定や実験のプロセスが動いているか。
DATA-6-5プラクティス事業価値と実現可能性の両面を同時に仮説検証できるようなプロジェクト管理(PoCとプロトタイプ作成)を行っているか。
DATA-6-6アンチパターン機械学習チームと事業担当者との間で、事業理解や背景・目的の共有などの時間を十分に設けていない。
DATA-6-7アンチパターンすでに実績のあるクラウドを利用した機械学習ソリューションに対して、検証ができていない。
DATA-6-8アンチパターン機械学習プロジェクトのPoCから実運用するためのエンジニアリング能力をチームが持っておらず、そこから実サービス化が進まない。
マーケティング自動化
簡単に言うと、マーケティング自動化は「営業活動における顧客管理の自動化」のようなものです。従来、営業担当者は顧客リストを手作業で管理し、一人ひとりに個別にメールを送り、フォローアップのタイミングを手帳で管理していました。これでは、担当者の記憶や勘に依存し、フォローアップ漏れや非効率な営業活動が発生します。顧客管理システムを導入し、顧客の行動に応じて自動的にメールを送信し、最適なタイミングでフォローアップする仕組みを構築すれば、営業担当者は企画や戦略に集中できます。マーケティングも同じで、オペレーション業務を自動化し、企画・戦略に時間を割くことで、投資効果を最大化できます。
カテゴリ解説を読むマーケティングのオペレーションの業務の割合と企画・戦略の業務割合を棚卸しして、自動化・最適化のためのリソースを割いているか。
DATA-7-2学習と改善インハウスのマーケティングチームに自動化や分析を行うエンジニアがおり、指標や自動化をともに進めているか。
DATA-7-3プラクティスカスタマージャーニーの複数の接点において顧客の行動を把握、理解するため、何らかのDMPツールを導入しているか。
DATA-7-4プラクティス媒体ごとの適切なクリエイティブになるようにA/Bテストやバンディッドアルゴリズムなどで最適化しているか。
DATA-7-5プラクティス各施策ごとに獲得した顧客がその後のどのような購買行動/利用行動ができたかをコーホート分析しているか。
DATA-7-6アンチパターン獲得した顧客に対して、一括配信などの画一的な通達を行っており、投資効果の最適化を実施していない。
DATA-7-7アンチパターン顧客獲得に対して、一時的な獲得総数のみを目標としており、継続的な利用について調査していない。
DATA-7-8アンチパターン広告運用の成果報告がフォーマットに沿って自動的に行えるようになっていない。
自動的な意思決定
簡単に言うと、自動的な意思決定は「工場の生産ラインにおける品質管理の自動化」のようなものです。従来、製品の品質検査は人間の目視で行われていましたが、検査員によって判断基準が異なったり、疲労により見落としが発生したりしていました。画像認識技術を導入し、不良品を自動的に検知する仕組みを構築すれば、一貫性のある品質管理が可能になります。同じように、企業の意思決定プロセスを分析し、明確な判断基準がある業務を自動化すれば、人間はより戦略的な判断に集中できます。ただし、自動化の前に、そもそも不要な業務プロセスやミーティングを削減することも重要です。
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