チーム構成と権限委譲
簡単に言うと、チーム構成と権限委譲は「サッカーチームのフォーメーションと選手の自主性」のようなものです。サッカーでは、フィールド上の11人がそれぞれの役割を理解し、監督の指示を待たずに状況に応じて判断できるチームが強いですよね。フォワード、ミッドフィルダー、ディフェンダーが適切に配置され、それぞれが自分の判断でプレイできる権限を持っているからこそ、チーム全体で素早く連携して勝利を掴むことができるのです。開発チームも同じで、必要なスキルを持つメンバーが適切に配置され、現場で迅速に判断できる権限があってこそ、価値のあるソフトウェアを効率的に作ることができるのです。
カテゴリ解説を読むシステムを開発する1チームの構成人数は、3人以上10人以下か。(ピザ2枚ルール)
TEAM-1-2学習と改善ある特定の人物に属人化した仕事を洗い出し、減らしていく仕組みがチームにあるか。
TEAM-1-3プラクティスチームとチームメンバーの権限について、RACI図やデリゲーションポーカーなどによって、可視化され共有されているか。
TEAM-1-4プラクティスチームは価値提供をするのに必要な全職能のメンバーで構成されているか。(フィーチャーチーム)
TEAM-1-5プラクティスチームおよびチームリーダーは、チームのミッションのために必要な外部のリソースを調達するための予算や権限をもっているか。
TEAM-1-6アンチパターンチームという単位は存在するが、メンバーのそれぞれのやっている仕事の内容をよく知らないし、代わりにやることもできない。
TEAM-1-7アンチパターンチームリーダーが複数のチームやプロジェクトを兼務しており、自チームのためにすべての時間を使うことができない。
TEAM-1-8アンチパターンチームリーダーがメンバーに権限委譲できておらず、ボトルネックになっている。
チームビルディング
簡単に言うと、チームビルディングは「サッカーチームのコンビネーション練習」のようなものです。どんなにドリブルが上手な選手やシュートが得意な選手を集めても、お互いの動きや癖を知らずに個人プレーで試合に挑んでも勝てませんよね。パス交換、ポジションチェンジ、守備の連携などを何度も練習して、「あの選手がここにボールを出したら自分はこう動く」という阿吽の呼吸ができるようになって初めて強いチームになるのです。開発チームも同じで、個々のスキルがいくら高くても、チームとして連携しなければ本当に価値のあるソフトウェアは作れません。
カテゴリ解説を読むチームは少なくとも半年以上継続して存在しているか。
TEAM-2-2学習と改善チームは月に一度以上の頻度で仕事のふりかえりをおこなっており、その際にプロジェクト憲章またはインセプションデッキを見返して目的を再確認しているか。
TEAM-2-3プラクティスインセプションデッキまたはプロジェクト憲章などを作成し、チームの存在理由についてチーム全員が把握しているか。
TEAM-2-4プラクティス新しくチームに参画するメンバー用のオンボーディング・デック(チームの一員として働き始めるための、価値観・実務・スキル・相互理解のための明文化されたドキュメント集)などが存在するか。
TEAM-2-5プラクティスチームメンバー全員で定期的にカジュアルにコミュニケーションをとる場がある(ランチ、ディナー、レクレーション等)
TEAM-2-6アンチパターンオンボーディングプログラムが、文章を読むだけのものになっており、ハンズオンやミッション理解の伴わない形骸化したものになっている。
TEAM-2-7アンチパターン1年以上チームのやることがルーチン化しているなど変わっておらず、チームメンバーも固定されている。
TEAM-2-8アンチパターンチーム内でチームミッションの改善に関係する議論がどんな理由であれ発生していない。
心理的安全性
簡単に言うと、心理的安全性は「サッカーチームのハーフタイムでの会話」のような状態です。試合中でも「今のパスはこうした方が良かった」「次はこの戦術で行こう」と選手同士が遠慮なく意見を言い合えて、ミスをした選手も「次は決めるぞ!」と励まし合えるチームが強いですよね。監督が怖くて何も言えなかったり、失敗を責められるのが怖くて消極的なプレイになったりするチームでは、選手が本来の力を発揮できません。開発チームも同じで、メンバーが「何を言っても大丈夫、失敗しても支え合える」と感じられる環境でこそ、本当にクリエイティブで価値のある仕事ができるようになります。
カテゴリ解説を読むチームの心理的安全性を測る指標があり、定期的に計測しているか。
TEAM-3-2学習と改善1on1や、落ち着いた場面でのカジュアルな雑談を含む直接業務に関わらないキャリアやタスクの壁打ちを、月に1度程度は実施しているか。
TEAM-3-3プラクティスチームメンバーの行動/発言を明示的に承認行為をおこなう習慣があるか。(成果ではなく行動したこと自体に対して、拍手する・感謝を述べるなど)
TEAM-3-4プラクティスチームメンバー間で挨拶をしたり、雑談をする習慣はあるか。
TEAM-3-5プラクティスチームの不安や不満などを可視化し、吸い上げるための仕組みを持っているか。
TEAM-3-6アンチパターンミッションや共通のゴール設定をしないまま意見を集め、課題のためというよりも個人のための意見しか出てこない状況になっている。
TEAM-3-7アンチパターン心理的安全性を仲の良さと捉えて、事業のための意見ではなく、仲良くすることが目的化しているため、意見を封殺してしまう。
TEAM-3-8アンチパターン事業目標や納期目標に対して、威圧的なマネジメントや権威的な命令を繰り返したことで、意見が出てこない状況になっている。
タスクマネジメント
タスクマネジメントは作業内容とステータスを体系的に明文化・可視化し、チーム全体の生産性と品質を最適化する管理手法です。現代のソフトウェア開発では市場変化への迅速な対応と高速な仮説検証が競争力の源泉となっており、不透明で非効率なタスク管理はプロジェクト遅延と品質劣化に直結します。体系的なタスクマネジメントにより、優先順位の適切な設定、作業の透明性確保、責任範囲の明確化を実現し、組織全体のアジリティを向上させることが可能になります。
カテゴリ解説を読むアイデアレベルの要望や構想から、要件に落ちるまでのリードタイムは計測されているか。
TEAM-4-2学習と改善仕事を始めるための定義と、完了するための定義はチームやステークホルダーで定期的に見直されているか。
TEAM-4-3プラクティス上長やステークホルダーを含め、共通のタスク管理ツールを利用しており、プロジェクトの状況を可視化したダッシュボードに常にアクセス可能か。
TEAM-4-4プラクティスチームが仕事を始めるために必要な課題やタスクの粒度について、明文化されたフォーマットが存在するか。
TEAM-4-5プラクティスチームのタスクに関して、「完成(完了)の定義(Definition of DONE)」などが存在し、自律的に管理できているか。
TEAM-4-6アンチパターン他部署からの依頼が明確なタスクツールではなく、担当者へのダイレクトメール/メッセージ/口頭など透明性のない形で行われている。
TEAM-4-7アンチパターンどのチームタスクであるかが曖昧なとき、ボールが落ちないようにするための仕組みや文化が存在しない。
TEAM-4-8アンチパターンどのチームタスクであるか曖昧な仕事が発生したあとに、事後検証(ポストモーテム)が行われず都度話し合いで解決している。
透明性ある目標管理
簡単に言うと、透明性ある目標管理は「サッカーチームのサイン・コール」のようなものです。サッカーでは試合中、フィールド上で選手同士がサインやコールを出し合いますよね。「カバーリング」「スイッチ」「プレス」といった指示で戦術変更を伝え、ゴールまでの距離や残り時間、現在のスコアといった状況をチーム全員が把握しています。この意思疎通があるからこそ、状況に応じた的確な動きができ、連携したプレーでゴールを目指せるのです。開発チームも同じで、目指すゴールとその進み具合をみんなが見えていてこそ、各メンバーが自律的に判断して、効率的に価値を生み出せるようになるのです。
カテゴリ解説を読む1年後などのチームとプロダクトの目指す姿が、言語化され、いくつかの計測可能な指標により明晰化されているか。
TEAM-5-2学習と改善目標に対して、うまくいかなかった際にチームとして「学んだこと」を言語化・他チームへ公開・学習しているか。
TEAM-5-3プラクティス四半期にフォーカスすべき目標が言語化され、いくつかの計測可能な指標によって明晰化されているか。
TEAM-5-4プラクティスフォーカスすべき目標に対して、どのようにアプローチするのかの計画をチームで共有しているか。
TEAM-5-5プラクティスビジネス上、重要なマイルストーンとそのスケジュールをチームで常に共有し、その進捗を確認しているか。
TEAM-5-6アンチパターン目標管理が強く評価制度に結びついているため、ストレッチしたゴール設定をすることが難しくなっている。
TEAM-5-7アンチパターン目標項目の一部に、その達成手段が健全に行われているかをチェックするための目標(健全化指標)を立てていない。
TEAM-5-8アンチパターン定量目標が無く、客観的に達成度合いが不明確なものになっている。
経験主義的な見積りと計画
簡単に言うと、経験主義的な見積りと計画は「サッカーチームの試合分析」のようなものです。サッカーチームは試合後に必ずビデオ分析をしますよね。パス成功率、シュート本数、走行距離といった実績データを見ながら、「この選手のスタミナはこれくらい」「この戦術だと平均何点取れる」という過去の実績を元に、次の試合に向けた練習メニューと試合戦術を組み立てます。「気合いで頑張れば勝てる」という精神論ではなく、個人とチーム全体の実績データを元に現実的な目標と計画を立てるからこそ、着実に強くなれるのです。開発チームも同じで、過去のベロシティやリードタイムといった実績データを元に計画を立てることで、達成可能で信頼性の高いプロジェクト遂行ができるようになります。
カテゴリ解説を読むチームのベロシティを把握しており、変化を計測し安定しているかどうかを確認できているか。
TEAM-6-2学習と改善相対見積もりの基準となるタスクが存在し、定期的にアップデートの判断をしているか。
TEAM-6-3プラクティス見積りは、実際にその仕事を行う本人を含むチームの複数人で行われているか。
TEAM-6-4プラクティススケジュールがクリティカルな場合には当初から精密に、仮説検証や価値がクリティカルな場合には荒い粒度から段階的に詳細化するなどして、状況に応じて見積りや計画の方法を変えているか。
TEAM-6-5プラクティス相対見積もりの基準となる要件(ユーザーストーリー)が存在し、定期的にアップデートしているか。
TEAM-6-6アンチパターンスケジュールのバッファ(緩衝期間)が全体計画に対して1/4以下しかもうけていない。
TEAM-6-7アンチパターン機能要件のバッファ(緩衝機能)を全体計画に対して設けられていない。(「必須な機能」と「あったらよい機能」が分類されず、曖昧になっている。)
TEAM-6-8アンチパターンベロシティをチームの安定性を測る指標にするのではなく、生産性の指標にしている。
ふりかえり習慣
簡単に言うと、ふりかえり習慣は「サッカーチームの成績管理」のようなものです。サッカーチームは試合後に必ず振り返りを行いますよね。個人のパス成功率、シュート本数、走行距離といった個人スタッツと、チーム全体のポゼッション率や得点パターンを分析して、「この場面の判断は良かった」「ここでポジションを上げるべきだった」「次はこの戦術を試そう」と具体的に振り返ります。ただ「もっと頑張る」で終わらせず、データと実感を元に個人目標とチーム目標の両方を意識しながら、次の練習と試合に反映させるからこそ継続的に強くなれるのです。開発チームも同じで、スプリントやプロジェクトを振り返って具体的な改善点を見つけ、次に活かすことで、チーム全体が継続的に成長していけるようになります。
カテゴリ解説を読むふりかえりのテーマごとに数字を集めたり計測するなどして、ファクトベースで議論できるようにしているか。
TEAM-7-2学習と改善チームのメンバーは、チームで合意した1カ月以内のサイクルでふりかえりを実施しているか。
TEAM-7-3プラクティスふりかえりの場はチーム全員が参加しているか。
TEAM-7-4プラクティスふりかえりはテーマを定め、議論を行い次回のふりかえりまでに実行可能なタスクが切り出されているか
TEAM-7-5プラクティスふりかえりにおいて前回のふりかえりで改善するために起案したタスクが実行されたか検証しているか
TEAM-7-6アンチパターンふりかえりをしていたが、しばしば意見が出なかったため、ふりかえり自体をやめた。
TEAM-7-7アンチパターンふりかえるべきテーマに関しての、起きた出来事を時系列に事実関係を整理するなどの準備をせずにふりかえりをすすめている。
TEAM-7-8アンチパターンふりかえりに適切なファシリテーターがいない。
バリューストリーム最適化
簡単に言うと、バリューストリーム最適化は「サッカーチームの攻撃の組み立て」のようなものです。サッカーチームでは、ゴールキーパーからディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードまで、ボールが渡ってゴールに至るまでの一連の流れがありますよね。どこかでパスが遅れたり、無駄なバックパスが多かったりすると、攻撃のテンポが崩れてシュートチャンスを逃してしまいます。強いチームはパスワークの無駄を徹底的に省き、最短ルートでゴールを目指します。開発チームも同じで、顧客が欲しいと思ってから価値が届くまでの全プロセスを見直して、無駄を減らし最適化することで、より早く良いものを提供できるようになります。
カテゴリ解説を読むチームのリードタイム、フロー効率性および各工程のサイクルタイムを継続的に計測しているか。(またはエンジニアリングインテリジェンスのサービスを利用している)
TEAM-8-2学習と改善チームのバリューストリームを可視化し、繰り返しボトルネックを把握しながら自動化と学習を繰り返しているか。
TEAM-8-3プラクティスバリューストリーム改善のために、開発リソースの10%以上を継続的に確保しているか。
TEAM-8-4プラクティス設定ファイルや一部のソースコードに対して、エンジニアでなくても必要に応じて修正のためのPull Request(Merge Request)を投げることがあるか。
TEAM-8-5プラクティスペアプログラミング/モブプログラミングを実施しているか。
TEAM-8-6アンチパターン属人的なタスクがある状態を効率的だと解釈して改善をしない。
TEAM-8-7アンチパターンフロー効率性などの数値指標に囚われすぎて、全体の効率が悪化するなど価値提供に結びつかない状態である。
TEAM-8-8アンチパターン数値改善のために簡単で予測可能な仕事ばかりを引き受け、難しめのタスクを引き受けない。
バージョン管理
簡単に言うと、バージョン管理は「Officeファイルの版管理」のようなものです。企画書やプレゼン資料を作成する時に「v1.0」「v2.0」「v2.1_最終版」といったファイル名で管理したり、Wordの「変更履歴の記録」機能を使ったりしますよね。これにより、どのバージョンがいつ作られたか、誰がどんな変更をしたかがわかり、問題があれば前のバージョンに戻すことができます。チームで同じ資料を編集する場合も、変更履歴があることで作業の重複を避け、互いの変更内容を把握できるのです。ソフトウェア開発でも全く同じで、コードの変更を体系的に管理することで、開発チーム全体の効率と品質を向上させることができます。
カテゴリ解説を読むバージョン管理システムの履歴情報(Code Churn)の分析をもとにバグ予測や品質上の問題を指摘するツールを導入し、継続的に改善しているか。
SYSTEM-1-2学習と改善明文化されたブランチ戦略が存在するか。そして、それは守られているか。
SYSTEM-1-3プラクティスすべてのアプリケーションコードをGit/GitHubなどのバージョン管理システムで自社管理しているか。(権利を有する全てのソースコードについて、自社がアカウントを管理する統一のバージョン管理システムで扱っているか)
SYSTEM-1-4プラクティスインフラ構成とシステム要素のプロビジョニングをソースコードとして実行可能な形式にした上で、バージョン管理システムで管理しているか。(Infrastructure as Code)
SYSTEM-1-5プラクティス統合テスト/デプロイメントの自動化に関わるソースコードをアプリケーションコードと同一のバージョン管理システムで管理しているか。
SYSTEM-1-6アンチパターンソースコード自体のセキュリティレベルを高く設定しており、開発支援系SaaSの利用を禁止している。
SYSTEM-1-7アンチパターンバージョン管理システムが複数存在していたり、1つのツールからすべての履歴を閲覧できないなど、中途半端な状態のままになっていないか。
SYSTEM-1-8アンチパターンシステムのソースコードの閲覧を関連するエンジニアのみに限定している。(別チームのエンジニアや他のステークホルダーが閲覧できない。)
ソースコードの明確さ
簡単に言うと、ソースコードの明確さは「オフィスの書類整理システム」のようなものです。契約書や稟議書が適切にファイリングされ、命名規則が統一されていれば、担当者が不在でも他の社員が必要な書類をすぐに見つけて業務を継続できます。しかし、書類が机の上に積み上げられたまま、ファイル名も担当者しか分からない略語ばかりでは、引き継ぎや監査のたびに大きな時間ロスが発生します。プログラムのコードも同じで、適切に整理され読みやすく書かれていれば、チームメンバーの誰もがすぐに理解でき、安全に修正や機能追加を進められるようになります。
カテゴリ解説を読むアプリケーションコードの循環的複雑度などのメトリクスを、ツール/サービスを用いて継続的に計測しているか。
SYSTEM-2-2学習と改善デッドコードを四半期以上のサイクルで定期的に棚卸しし、削除や分解をしているか。
SYSTEM-2-3プラクティスコードレビューをする習慣や規則があり、本番用ブランチ(master / mainなど)へのマージはコードレビューを必須としているか。
SYSTEM-2-4プラクティス静的解析だけでは発見できないレビュー観点を生成AIを用いたツールやサービスによってレビュー・修正提案を自動化しているか。
SYSTEM-2-5プラクティスリポジトリ共通のコードルールに準拠したコードにするため、指摘点を自動的に検出・補正するLinterやフォーマッタなどのツール群を整備しているか。
SYSTEM-2-6アンチパターンコードレビューをできる人物がチームの中におらず、レビュー待ちに1、2営業日がかかる。
SYSTEM-2-7アンチパターンコードレビューガイドラインが些細な記述上のルールにとどまり、品質特性(保守性や拡張性など)に資する項目が十分に書かれていない。
SYSTEM-2-8アンチパターンコードレビューガイドラインの多くの項目が、自動的なフォーマッタなどで統一・解決可能な些末な事柄である。
継続的インテグレーション
簡単に言うと、継続的インテグレーションは「工場の品質管理ベルトコンベア」のようなものです。自動車工場では、部品を組み立てる度に品質チェックを行い、問題があればすぐにベルトを止めて修正しますよね。もし品質チェックを最後だけにしてしまうと、不良品が大量に作られてしまい、どこで問題が起きたのか分からなくなって、結果的に大きな損失につながります。ソフトウェア開発も同じで、コードの変更を少しずつ統合して、その都度自動でテストを行うことで、問題を早期発見して手戻りを防ぐことができるのです。
カテゴリ解説を読むすべてのインテグレーションテストにかかる時間が計測されており、それは30分以内に完了するか。
SYSTEM-3-2学習と改善テストカバレッジ基準や自動テストガイドラインを用意し、これらを継続的に改善するための工数がチームで割かれているか。
SYSTEM-3-3プラクティスプロダクトの半分以上のモジュール/クラスファイルに対して、ユニットテストが存在しているか。
SYSTEM-3-4プラクティステスト用データやスタブ/モックなどを整備し、テストを書きやすくするための環境整備をしているか。
SYSTEM-3-5プラクティス継続的インテグレーション環境が存在し、開発者は開発ブランチの全テストをリソース調整することなく、自由に行うことができるか。
SYSTEM-3-6アンチパターン一部の人だけがテストを書き、一部の人はテストを書かないといったように自動テストを個々人の努力目標などになっている。
SYSTEM-3-7アンチパターンたまに失敗するような不安定な動作をする自動テスト(フレーキーテスト)が増え、自動テストの結果が信頼できなくなっている。
SYSTEM-3-8アンチパターンアイスクリームコーン型のテスト(手動テストやE2Eテストの比重が大きい)になっており、テストの実行時間、保守工数などが増大している。
継続的デプロイ
簡単に言うと、継続的デプロイは「物流センターの出荷システム」のようなものです。従来の物流では、週に一度まとめて大量の商品を出荷していたため、出荷作業が集中してミスが発生しやすく、問題があった商品の特定も困難でした。現代の物流センターでは、注文が入るたびに小ロットで自動的に検品・梱包・出荷する仕組みにより、顧客は素早く商品を受け取れ、万が一の不良品も該当ロットを即座に特定して対処できます。ソフトウェア開発も同じで、小さな機能改善やバグ修正を頻繁に自動で本番環境に届けることで、ユーザーに価値を素早く提供でき、問題が起きても影響範囲を限定して迅速に対応できます。
カテゴリ解説を読むデプロイ頻度とデプロイ成功率を継続的に測定しており、これらを改善することを目標管理しているか。
SYSTEM-4-2学習と改善デプロイ時に社内のユーザーや開発者のみを対象もしくは、一部のサーバのみにサービスをリリースしてエラーがないかを確かめるカナリアリリースができるか。
SYSTEM-4-3プラクティスデプロイ完了時、および構成変更時にインフラ構成に関する自動的なテスト(e2eのスモークテストおよびServerspecなどのインフラ環境テスト)を実行しているか。
SYSTEM-4-4プラクティスブルーグリーンデプロイメントができるか。(稼働中のサーバーを切り替えるのではなく、別環境にデプロイ作業をしてから本番の向き先を切り替えるデプロイ手法。)
SYSTEM-4-5プラクティスデプロイ作業を伴わず、一部の機能を安全にオフにしたり、オンにしたりできるか。( Feature Toggle /Soft Launch/ Dark launchなどの仕組みを導入・実装しているか。)
SYSTEM-4-6アンチパターンデプロイされたコードに問題が発生した際に、前のバージョンへの切り戻しを意思決定してから5分以内に切り戻すことができない。
SYSTEM-4-7アンチパターン開発者のメンバー自身が、権限を持つ人物の承認があっても、自分のコードを本番環境にデプロイできない。
SYSTEM-4-8アンチパターンデプロイ工程が自動化されておらず、本番反映に1時間以上かかっていたり、特定の時間帯しかできないなどの制約事項がかかっている。
API駆動開発
簡単に言うと、API駆動開発は「営業部門の顧客対応マニュアル」のようなものです。営業担当者が顧客からの問い合わせに対して標準化された手順書に沿って対応することで、担当者が変わっても一貫したサービス品質を維持でき、新人でもマニュアルに従えば適切に業務を遂行できます。さらに、電話・メール・チャット・対面など、問い合わせ経路が増えても、同じマニュアルを参照することで対応の統一性を保てます。システム間の連携を担うAPIも同じで、明確に定義されたインターフェース仕様により、各システムが独立して進化しながら、新しい連携先との接続も容易に実現できるのです。
カテゴリ解説を読む社内外のAPIの利用者にとってのユーザビリティについてヒアリング/アンケートを行い継続的な改善が行われているか。
SYSTEM-5-2学習と改善各APIについて、動作するインタラクティブなドキュメントや管理サービスを持っているか。
SYSTEM-5-3プラクティスプロダクトに対して外部あるいは内部の別のシステムと連携するためのAPIが提供されているか。
SYSTEM-5-4プラクティスAPIは何らかのSchema定義言語によって規定され、そこから自動的にクライアントの生成やバリデータの生成が行われているか。
SYSTEM-5-5プラクティスAPIに関わる要件は、SDD(スキーマ駆動開発)で開発され、直ちにモックアップサーバーが提供できるか。
SYSTEM-5-6アンチパターンViewやControllerの層に処理が集中しており、機能をAPIに切り出すことが困難な設計になっている。
SYSTEM-5-7アンチパターン各APIに対して、ネットワークを経由した死活監視が存在しておらず、サービスの稼働状況をリアルタイムで把握できていない。
SYSTEM-5-8アンチパターンAPIがバージョン管理されていないため、並行開発や段階的なリリースが困難な状態になっている。
疎結合アーキテクチャ
簡単に言うと、疎結合アーキテクチャは「建設現場の設計図・施工管理」のようなものです。従来の建設現場では、電気配線・配管・内装工事が密接に絡み合い、一箇所の変更が他の工程すべてに影響して大規模なやり直しが必要になることがありました。しかし、近代的な建設管理では、各工程が明確に分離され標準化されたインターフェース(配線接続口、配管ジョイントなど)で接続されるため、電気系統の変更が配管工事に影響せず、各専門業者が独立して作業を進められます。ソフトウェアの疎結合アーキテクチャも同じで、各機能を独立したコンポーネントとして設計し明確なインターフェースで接続することで、一つの機能変更が他に波及せず、チームが自律的に開発を進められる仕組みを実現できるのです。
カテゴリ解説を読む目指すべきアーキテクチャに対してそぐわない点を洗い出すための仕組みが存在しており、それらの情報をもとに改善を進めているか。(アーキテクチャ適応度関数)
SYSTEM-6-2学習と改善システムアーキテクチャの決定・変更・改善に関するドキュメントを管理し継続的な学習機会を設けているか。
SYSTEM-6-3プラクティスドメインイベントの発火に伴いPublish/Subscribeモデルを利用した仕組みで、関連サービスとの連携が可能か。またその履歴データが保存管理され、これらのイベントリプレイから再突合や監査の自動化が可能か。
SYSTEM-6-4プラクティス結果整合性を考慮したサービスレベルの合意が要件のガイドラインの中に組み込まれているか。
SYSTEM-6-5プラクティスバッチ、ジョブ、プロシージャに対する冪等な設計ガイドラインが存在しており、再送によって整合性が担保できるようなシステムになっているか。
SYSTEM-6-6アンチパターン1つのデータベースに対して複数のシステムからの直接的な参照または書き込みがなされていて、それらの依存性が簡単には追跡できない状況になっている。
SYSTEM-6-7アンチパターン疎結合なシステムであるが、分散トレーシングの仕組みがなく、問題発生時の原因特定に時間がかかる。
SYSTEM-6-8アンチパターン自動テストとスキーマ定義の存在しない外部システムとの依存関係が10ケース以上存在しており、機能開発の影響範囲を特定できない。
システムモニタリング
簡単に言うと、システムモニタリングは「サービス業の品質保証・顧客満足度管理」のようなものです。ホテルやコールセンターでは、顧客満足度・応答時間・クレーム発生率などの指標を常時監視し、基準値を下回ればすぐにアラートが発生して改善策を講じます。顧客からの苦情が殺到してから問題に気づくのでは遅すぎますし、軽微な不満の段階で発見できれば迅速な対応で顧客離れを防げます。システムも同じで、レスポンス時間・エラー発生率・リソース使用率などのSLI(サービスレベル指標)を継続的に測定し、SLO(サービスレベル目標)との乖離を監視することで、大規模障害になる前に問題を検知し、ユーザーに影響が出る前に予防的な対処を実現できるのです。
カテゴリ解説を読むSLI/SLO/エラーバジェットがビジネスオーナーとエンジニアが協議して合意の上設定され、計測されているか。
SYSTEM-7-2学習と改善開発と SRE が共有する障害報告リストがあり、それぞれに有効な再発防止の仕組みが整うようにリソースを割いているか。
SYSTEM-7-3プラクティスシステムに起こった障害や異変などを再現できるための情報がアプリケーションのログ、メトリクス、トレースを通じて出力され分析できるようになっている。(オブザーバビリティ)
SYSTEM-7-4プラクティスプロアクティブな本番系への負荷テストやフォルトインジェクションテスト、リカバリテストなどのシステムの不確定要因への耐障害性を上げていく試みをおこなっているか。
SYSTEM-7-5プラクティスオートスケールなどの仕組みにより、開発者やSREが介在しなくても、適切なキャパシティコントロールができているか。
SYSTEM-7-6アンチパターン障害の発生に対しての罰則や謝罪などの、開発者が萎縮したり障害を隠蔽する方向につながるような慣習が存在する。
SYSTEM-7-7アンチパターン定常的に発生しているサービス上の警告を問題ないものとして無視したり、ログを意図的に出力しないようにする慣習が存在する。
SYSTEM-7-8アンチパターンシステム構成要素の構築方法や運用方法が属人化しており、同じインスタンスを構築できない。
セキュリティシフトレフト
簡単に言うと、セキュリティシフトレフトは「金融機関のセキュリティ監査システム」のようなものです。銀行の新店舗を開設する際、建物が完成してから「金庫室の防犯性が弱い」「監視カメラの死角がある」と指摘されて大規模改修するのと、企画・設計段階から内部監査部門が参画してセキュリティ要件を盛り込み、施工中も段階的に検証していくのでは、セキュリティレベルもコストも大きく異なります。後付けの対策は莫大な費用がかかり、運用上の制約も大きくなります。ソフトウェア開発も同じで、企画・設計段階からセキュリティ専門家が関与し、開発プロセス全体で継続的にセキュリティを検証することで、強固で運用しやすく、コストも抑えた安全なシステムを構築できるのです。
カテゴリ解説を読むCI/CDのパイプラインにソースコードの自動的なセキュリティチェック(静的解析または動的解析)が組み込まれていて、一定の基準を達さないとリリースされない仕組みになっているか。
SYSTEM-8-2学習と改善セキュアコーディングについて、開発者を対象とした教育カリキュラムや研修を実施しているか。
SYSTEM-8-3プラクティス専門的なアプリケーションセキュリティの知識を持つメンバーが、専任でセキュリティチームにおり、動向や最新情報をもとに自社サービスをレビュー・改善できているか。
SYSTEM-8-4プラクティスOSSのライブラリやミドルウェアを使用する際、それらの脆弱性情報を自動的モニタリング・警告・パッチ適用するための仕組みまたはサービス等を利用しているか。
SYSTEM-8-5プラクティス4半期から1年の間で定期的に、全体的なアプリケーションとインフラの脆弱性診断を受けているか。
SYSTEM-8-6アンチパターン開発速度(デプロイ頻度)を低下させるようなセキュリティルールが、施行されていて現況に合わせたアップデートが行われていない。
SYSTEM-8-7アンチパターンソースコード中に、漏洩してはならない情報がハードコーディングされている。(それらを分離かつ暗号化して管理するようなツールまたは仕組みを導入していない)
SYSTEM-8-8アンチパターン開発企画要件の段階で、設計レベルのセキュリティレビューが実施されていない。(Security by Designの未実施)
顧客接点のデジタル化
簡単に言うと、顧客接点のデジタル化は「営業記録を紙の台帳からデジタル顧客管理システムに移行し、すべての顧客とのやりとりを記録・分析できるようにする」ようなものです。従来は営業担当者の頭の中や個人的なメモにしか残らなかった顧客情報が、システムに集約されることで組織全体の資産になります。さらに、顧客がいつどのような行動をしたのかをリアルタイムで追跡できれば、適切なタイミングで適切なアプローチが可能になります。オンライン・オフライン問わず、すべての接点をデジタル化することで、顧客の全体像が見えてくるというわけです。
カテゴリ解説を読む顧客の行動履歴データを分析可能な形で保存しており、その割合が顧客全体の7割を超えているか。
DATA-1-2学習と改善オンライン・オフラインの両方で、顧客の接点となる行動情報や通知の手段を獲得するためのシステムを開発している組織が社内に存在するか。
DATA-1-3プラクティスオンライン上で、顧客は自社のサービスを契約したり購入したりできるか。
DATA-1-4プラクティス自社サービスやメディアをスマートフォン用のWebサイトまたはアプリとして提供しているか。
DATA-1-5プラクティス潜在顧客獲得のために自社メディアやSNSを通じたエンゲージメント活動をしているか。
DATA-1-6アンチパターンデジタル上でのプッシュマーケティングをEmailのみに頼っている。
DATA-1-7アンチパターン自社のリアルな顧客接点からのデータ収集が技術的な課題・社内ルール・オペレーションの問題でできていないままになっている。
DATA-1-8アンチパターン顧客接点のサービス開発がうまく機能していないため、改善の速度やデータの取得が遅延している。
事業活動データの収集
簡単に言うと、事業活動データの収集は「工場の生産ラインで製品の品質データを記録し、不良品の原因を特定して改善する」ようなものです。製造業では長年、生産数、不良率、稼働時間などのデータを細かく記録し、工程改善に活用してきました。同じように、事業活動のあらゆるプロセスでデータを収集すれば、どこにボトルネックがあるのか、どの施策が効果的なのかを客観的に判断できます。経験や勘ではなく、データに基づいて意思決定する組織が、長期的に競争力を保つというわけです。
カテゴリ解説を読む事業活動のデータが集計されてから、解析された状態で閲覧可能になるまでのリードタイムは1日以内か。(BIツールで昨日のデータは見られるか。)
DATA-2-2学習と改善事業活動の中に潜在的に存在したが、蓄積できていなかったデータを収集するためのシステム化や業務分析を行うチームは存在するか。
DATA-2-3プラクティス外部事業者との取引情報について、構造化されたフォーマットでリアルタイムにデータレイクへ保存しているか。
DATA-2-4プラクティスPOSや業務システム上のアクセス記録/操作履歴を構造化されたフォーマットでリアルタイムにデータレイクへ保存しているか。
DATA-2-5プラクティス音声・動画・文章といった従来構造化できなかったデータソースも事業利活用のために収集しているか。
DATA-2-6アンチパターンデータ収集プロジェクトが依頼しているデータ入力業務が現場で実施されていない。
DATA-2-7アンチパターンデータの活用に関して責任のあるポジションを設置していない。
DATA-2-8アンチパターンデータ収集に関するプロジェクトが存在しないか、進捗していない。
データ蓄積・分析基盤
簡単に言うと、データ蓄積・分析基盤は「企業の図書館システム」のようなものです。紙の本が雑多に積まれているだけでは、必要な情報を見つけられません。図書館では本を分類し、索引を作成し、誰でも必要な本を検索できる仕組みを整備します。同じように、企業のデータも、整理された形で保存し、誰もが必要なデータを検索・分析できる基盤が必要です。データアナリストやデータサイエンティストだけでなく、エンジニアや非エンジニアのビジネス担当者も、データにアクセスして自分で分析できる環境が、データ駆動組織の基盤となります。
カテゴリ解説を読むデータ分析の基盤を実際に操作して数字を取得できる社内の人数と部署数を増やしていくための活動をしているか。
DATA-3-2学習と改善データ分析基盤を職種を問わず使ってもらうために、簡単な分析をするためのプログラミングや操作の仕方をエンジニア以外のステークホルダーに対しても教育しているか。
DATA-3-3プラクティスユーザー理解や仮説検証のためのデータ分析のための環境が整備されており、データサイエンティストだけでなくエンジニア・非エンジニアを問わず、プロダクトのステークホルダーに公開されているか。
DATA-3-4プラクティスイベントストリーム処理の基盤を用いてオンライン情報を利用した分析・サービスでの活用をおこなっているか。
DATA-3-5プラクティスデータ分析において、個人情報をマスキングする機構が存在しているか。
DATA-3-6アンチパターン事業システムのデータベースに直接アクセスして、分析用の処理を走らせている。
DATA-3-7アンチパターン統一されたデータレイクが存在せず、分析基盤ごとにデータを管理している。
DATA-3-8アンチパターン利用中の外部サービスにリアルタイムなデータ連携するための機構が存在しない。
データ処理パイプライン
簡単に言うと、データ処理パイプラインは「工場の自動組み立てライン」のようなものです。自動車工場では、部品が次々と運ばれ、溶接、塗装、組み立てといった工程を自動的に進み、最終的に完成車が出荷されます。各工程の所要時間や不良率を測定し、ボトルネックを特定して改善します。同じように、データも、収集、変換、集計、分析といった工程を自動的に流れるパイプラインが必要です。手作業でデータを加工していては、時間がかかり、ミスも発生します。自動化されたパイプラインにより、データの鮮度と品質を保ちながら、継続的に分析結果を生成できます。
カテゴリ解説を読む分析・開発や運用のバリューストリーム上の各種サイクルタイムを計測しており、継続的に改善しているか。
DATA-4-2学習と改善データレイクから、モデルの実サービス適用までの一連の流れのパフォーマンスモニタ・自動化・効率化を行うエンジニアリングチームが存在するか。
DATA-4-3プラクティスデータレイクから、データ分析基盤までのETL処理にも自動テストが存在しており、変換エラーなどがモニタリングされているか。
DATA-4-4プラクティス実運用されているデータ分析・学習のための前処理や学習処理を実行するためのワークフロー処理基盤(ETLの一貫性・冪等性・可用性を確保するための基盤)が存在するか。
DATA-4-5プラクティス学習済みのモデルを検証し、サービスインするまでの処理は自動化されているか。
DATA-4-6アンチパターン週次集計や月次集計の処理が特定の日時に終わることを想定しており、障害が発生した場合にデータが欠損してしまう。
DATA-4-7アンチパターン実験時の環境を実サービス環境に向けてポータブルにするためのコンテナ化やIaC(Infrastructure as Code)が存在しない。
DATA-4-8アンチパターンデータサイエンス/機械学習/データアプリケーションエンジニアリング/クラウドインフラなどの知見が1名に属人化している。
データ可視化とリテラシー
簡単に言うと、データ可視化とリテラシーは「工場の稼働状況を示す生産管理ボード」のようなものです。製造業では、生産ライン近くに大型モニターを設置し、現在の生産数、不良率、設備稼働率などをリアルタイムで表示します。これにより、現場の作業員が状況を把握し、異常があればすぐに対応できます。同じように、企業の重要な指標をダッシュボードで可視化し、全員がアクセスできるようにすれば、組織全体でデータドリブンな意思決定が可能になります。さらに、データの読み取り方や統計の基礎を理解していなければ、数値を誤解釈してしまいます。データリテラシーの向上により、正しい判断ができるようになります。
カテゴリ解説を読むプロダクトの主要情報のダッシュボードが、常に表示された共用のモニターをチームの座席近辺に配置しているか。リモートワークでは、アクセスしやすい場所にダッシュボードが掲示されているか。
DATA-5-2学習と改善意思決定者は、データの読み取り方や統計の基本的な知識について研修トレーニングを受けているか。
DATA-5-3プラクティス売上などの短期的数値ではなく、長期的な事業価値のための間接的指標(e.g.顧客リピート率や予測LTVなど)を主要なKPIとして設定しているか。
DATA-5-4プラクティスデータ集計・可視化等のためのBIツールを導入しており、事業活動に関わる全ての人が適切な役割に応じて使うことができているか。
DATA-5-5プラクティスデータから得られた推論や仮説が間違っている場合にどのようなデータによって検証可能かをもとにデータ収集や分析が行われているか。
DATA-5-6アンチパターン要望ベースでデータの集計を繰り返し、雑多なレポーティング項目が棚卸しされていない。
DATA-5-7アンチパターン簡単なデータ集計であっても、エンジニアを経由しなければ取得できない。
DATA-5-8アンチパターンダッシュボードは存在するが、データ担当者以外誰も見ておらず形骸化している。
機械学習プロジェクト管理
簡単に言うと、機械学習プロジェクト管理は「新製品の研究開発プロジェクト管理」のようなものです。製造業では、新製品を開発する際、技術的な実現可能性と市場での事業価値の両方を検証します。試作品を作り、性能テストを行い、市場調査を実施してから、量産に移行します。同じように、機械学習プロジェクトでは、技術的に高精度なモデルを作るだけでなく、そのモデルがビジネス価値を生み出すかを検証しなければなりません。PoC(概念実証)で技術的な可能性を確認し、プロトタイプで事業価値を検証してから、本格的な運用に移行します。実験と検証を繰り返し、失敗から学ぶプロセスが不可欠です。
カテゴリ解説を読む機械学習プロジェクトの具体的な成功指標を持ち、構築したシステムがそれを満たしているかモニタリングしているか。
DATA-6-2学習と改善機械学習の知見を、アプリケーション開発者や非エンジニアのスタッフが利用できるように勉強会などを繰り返し開いているか。
DATA-6-3プラクティス継続的再学習のためのモニタリングと、自動的なモデルのアップデート等の効率的な保守を実現するための仕組みを導入しているか。
DATA-6-4プラクティス実運用時の計算量や計算資源の種別(IoT/エッジ利用/クラウド)などを考慮に入れた上で、モデル選定や実験のプロセスが動いているか。
DATA-6-5プラクティス事業価値と実現可能性の両面を同時に仮説検証できるようなプロジェクト管理(PoCとプロトタイプ作成)を行っているか。
DATA-6-6アンチパターン機械学習チームと事業担当者との間で、事業理解や背景・目的の共有などの時間を十分に設けていない。
DATA-6-7アンチパターンすでに実績のあるクラウドを利用した機械学習ソリューションに対して、検証ができていない。
DATA-6-8アンチパターン機械学習プロジェクトのPoCから実運用するためのエンジニアリング能力をチームが持っておらず、そこから実サービス化が進まない。
マーケティング自動化
簡単に言うと、マーケティング自動化は「営業活動における顧客管理の自動化」のようなものです。従来、営業担当者は顧客リストを手作業で管理し、一人ひとりに個別にメールを送り、フォローアップのタイミングを手帳で管理していました。これでは、担当者の記憶や勘に依存し、フォローアップ漏れや非効率な営業活動が発生します。顧客管理システムを導入し、顧客の行動に応じて自動的にメールを送信し、最適なタイミングでフォローアップする仕組みを構築すれば、営業担当者は企画や戦略に集中できます。マーケティングも同じで、オペレーション業務を自動化し、企画・戦略に時間を割くことで、投資効果を最大化できます。
カテゴリ解説を読むマーケティングのオペレーションの業務の割合と企画・戦略の業務割合を棚卸しして、自動化・最適化のためのリソースを割いているか。
DATA-7-2学習と改善インハウスのマーケティングチームに自動化や分析を行うエンジニアがおり、指標や自動化をともに進めているか。
DATA-7-3プラクティスカスタマージャーニーの複数の接点において顧客の行動を把握、理解するため、何らかのDMPツールを導入しているか。
DATA-7-4プラクティス媒体ごとの適切なクリエイティブになるようにA/Bテストやバンディッドアルゴリズムなどで最適化しているか。
DATA-7-5プラクティス各施策ごとに獲得した顧客がその後のどのような購買行動/利用行動ができたかをコーホート分析しているか。
DATA-7-6アンチパターン獲得した顧客に対して、一括配信などの画一的な通達を行っており、投資効果の最適化を実施していない。
DATA-7-7アンチパターン顧客獲得に対して、一時的な獲得総数のみを目標としており、継続的な利用について調査していない。
DATA-7-8アンチパターン広告運用の成果報告がフォーマットに沿って自動的に行えるようになっていない。
自動的な意思決定
簡単に言うと、自動的な意思決定は「工場の生産ラインにおける品質管理の自動化」のようなものです。従来、製品の品質検査は人間の目視で行われていましたが、検査員によって判断基準が異なったり、疲労により見落としが発生したりしていました。画像認識技術を導入し、不良品を自動的に検知する仕組みを構築すれば、一貫性のある品質管理が可能になります。同じように、企業の意思決定プロセスを分析し、明確な判断基準がある業務を自動化すれば、人間はより戦略的な判断に集中できます。ただし、自動化の前に、そもそも不要な業務プロセスやミーティングを削減することも重要です。
カテゴリ解説を読む自動化が進捗するために、判断基準が明確な目標を掲げているか。
DATA-8-2学習と改善意思決定や業務を自動化していくために、業務プロセスを改善するためのソフトウェアエンジニアを含むチームが存在するか。
DATA-8-3プラクティス意思決定に関する記録を、プロセスマイニングができる形で保存しているか。
DATA-8-4プラクティス意思決定理由について、明確な根拠やガイドラインを作る時間をマネジメントは割いているか。また、ガイドラインの中に倫理規範は含まれているか。
DATA-8-5プラクティスビジネスプロセスやミーティングを棚卸しし、不要なもの・従来の用途から離れてしまったものを停止・削除しているか。
DATA-8-6アンチパターンビジネスプロセス全体のボトルネックを計測せずに自動化・効率化を各部門に任せてしまう。
DATA-8-7アンチパターン業務自動化全体のアーキテクチャ設計を行わず、部署個別にRPAなどの自動化ツールを導入する。
DATA-8-8アンチパターン自動化ツールを前提とした組織設計をおこなわず、既存の業務や組織にあわせてツールをカスタマイズする。
ペルソナの設定
簡単に言うと、ペルソナの設定は「商品企画会議で顧客代表が一緒に座っている」ようなものです。新しい製品やサービスを設計する際、会議室の中で自分たちの思い込みだけで議論していると、どうしても作り手の都合が優先されてしまいます。しかし、実在するかのような詳細な顧客像を会議の席に「招いて」おけば、議論の中で「でも、この田中さん(ペルソナ)はこういう状況だから、この機能は使わないんじゃないか」といった具体的な問いかけができるようになります。抽象的な「ユーザー」ではなく、具体的な「誰か」を想定することで、チーム全員が同じ方向を向いて議論できるようになるわけです。
カテゴリ解説を読む少なくとも1つの大きな事業仮説に対して、対応する1つ以上のペルソナが作成されているか。
DESIGN-1-2学習と改善事業、製品のペルソナについて、データや仮説検証で学習したことを受けて定期的に見直しているか。
DESIGN-1-3プラクティスペルソナを記述した資料は、施策会議のたびに意識され、参照されているか。
DESIGN-1-4プラクティスペルソナについて、チームで繰り返し議論されイメージの共有化をしているか。
DESIGN-1-5プラクティスB2Bなど顧客における関係者が複数人いる場合、購買プロセスの各担当者など、意思決定に関わる人物の数だけ必要なペルソナを作っているか。
DESIGN-1-6アンチパターンペルソナの具体的なライフストーリーが欠如しており、仮説構築につながらない。
DESIGN-1-7アンチパターン過剰に属性情報が肉付けされていて、チームのメンバーが同じユーザー像を想像しづらいペルソナになっている。
DESIGN-1-8アンチパターンユーザーインタビュー/ユーザー調査なしに勝手なイメージでペルソナを作っている。
顧客体験
簡単に言うと、顧客体験の管理は「レストランの顧客満足度を高めるための仕組み」のようなものです。優れたレストランは、料理の味だけでなく、予約のしやすさ、待ち時間、店員の接客態度、料理の提供速度、店内の雰囲気、会計のスムーズさ、そして帰り際の見送りまで、すべての接点で顧客の満足度を高める努力をしています。一つひとつの接点で顧客がどう感じたかを測定し、改善を続けることで、リピーターが増え、口コミで新規顧客が増えていきます。デジタルサービスにおける顧客体験も全く同じで、問い合わせへの対応速度、ヘルプページの充実度、サポート担当者の対応品質など、すべての接点が顧客満足度に影響を与えます。
カテゴリ解説を読む顧客に対してNPS(ネットプロモータースコア)や満足度を継続的に測定しているか。
DESIGN-2-2学習と改善顧客による問い合わせから返信までのリードタイム、問い合わせおよび回答への満足度について定量計測を行い、目標管理をしているか。
DESIGN-2-3プラクティス構造化されたヘルプページがあり、ヘルプに書かれた内容を改善するために顧客がフィードバックできるか。
DESIGN-2-4プラクティスCRM(顧客管理システム)、SFA(営業支援システム)を導入するなどして、デジタルデータとしてお問い合わせや行動履歴を把握できているか。
DESIGN-2-5プラクティス顧客が価値を感じるまでの感情的な動きやチャネルを分析したカスタマージャーニーマップを作成しているか。
DESIGN-2-6アンチパターンカスタマーサポートなど顧客接点となるスタッフから、課題の吸い上げができていない。または、ごく一部の顧客の課題しか吸い上げられていない。
DESIGN-2-7アンチパターン電話やメールでの対応に対して、柔軟な対応をしすぎてしまい自動化の阻害要因になっている。
DESIGN-2-8アンチパターン顧客体験の向上のための担当エンジニアリングチームが存在せず、システム化や自動化による改善ができていない。
ユーザーインタビュー
簡単に言うと、ユーザーインタビューは「新商品開発の前に試食会を開く」ようなものです。飲食業界では、新しいメニューを正式に発表する前に、試食会で顧客の反応を見ます。そこで得られるのは、単なる「美味しい」「美味しくない」という評価だけではなく、「この味付けだと塩辛く感じる」「この食感が気になる」「こういう場面で食べたい」といった具体的なフィードバックです。デジタルプロダクトの開発でも同じで、実際のユーザーと対話することで、アンケートやアクセスログだけでは見えてこない、ユーザーの隠れたニーズや感情、意思決定のプロセスが明らかになります。数字には現れない「なぜそう行動するのか」を理解することが、真に価値のある製品を生み出す出発点となります。
カテゴリ解説を読むユーザーインタビューによって見つけた課題に対してどの機能がリリースされているのかが記録されており、その効果も測定されている。
DESIGN-3-2学習と改善直近、半年以内になんらかのユーザーインタビューを行っているか。
DESIGN-3-3プラクティスユーザーインタビューの実施のための稟議やフローは軽量で、一ヶ月以内に行うことができるか。
DESIGN-3-4プラクティスインタビュー結果のインサイトをまとめて、共感マップなどを作成しているか。
DESIGN-3-5プラクティスインタビュー参加者が話しやすい雰囲気作りのための工夫がインタビュースクリプトに組み込まれている。
DESIGN-3-6アンチパターンユーザーインタビューに関して訓練を受けていないスタッフが実施しており、仮説に対して誘導的すぎたり、クローズドクエッションが多くなったりしている。
DESIGN-3-7アンチパターンインタビュー結果が具体的な次の一手(異なる仮説の構築や、具体的な機能反映)につながらずに実施したまま放置されている。
DESIGN-3-8アンチパターン仮説をもたずにインタビューを設計しており、インタビューイの要望をそのまま拾い上げたり、サンプルの少ないインタビュー結果をそのままセグメント全体問題としてとらえてしまっている。
デザインシステムの管理
簡単に言うと、デザインシステムは「料理の共有レシピ集」のようなものです。家族みんなが同じ料理を作るとき、それぞれが勝手に作り方を考えていたら、味もボリュームもバラバラになります。しかし、共有レシピ集があれば、誰が作っても同じ味・同じ仕上がりになります。さらに、「このレシピを使って、あとは好みでアレンジしてよい」というルールがあれば、一貫性を保ちながら柔軟に応用できます。デジタルプロダクトのデザインも同じで、ボタン、フォーム、ナビゲーション、カードといった再利用可能なUIコンポーネントを標準化し、カタログ化することで、デザイナーとエンジニアは毎回ゼロから作る必要がなくなり、スピードと品質を両立できます。
カテゴリ解説を読むデザインシステムの整備されたUIライブラリを用いて、機能の仮説検証が半数以上できている。
DESIGN-4-2学習と改善利用頻度の高いコンポーネント等をまとめたデザインシステムを構築し、継続的に棚卸するなど陳腐化することなく改善できているか。
DESIGN-4-3プラクティスデザインシステムの目的と具体的な設計情報を含めたドキュメントと、動作するUIライブラリの両方が整備されているか。
DESIGN-4-4プラクティスオンラインコラボレーションに対応しているUIデザインツールを、プロダクト組織で共通して利用しているか。
DESIGN-4-5プラクティスプロダクト特有のUIコンセプトが一貫した情報設計に基づいており、ドキュメント化されているか。
DESIGN-4-6アンチパターンデザインシステムにUXライティングについてのガイドラインが存在しない。
DESIGN-4-7アンチパターンデザインシステムが存在するのにもかかわらず、関係者のアドホックな意思決定によってデザインの一貫性が損なわれている。
DESIGN-4-8アンチパターンデザインシステムにマイクロインタラクション(ユーザーの行動に応じた細やかなアニメーションや音、振動、トランジションといった動きのあるUI要素)が組み込まれていない。
デザイン組織
簡単に言うと、デザイン組織の構築は「レストランに専任シェフを置く」ようなものです。レストランを経営する際、外部のケータリング業者に料理を頼むこともできますが、それでは店の個性や一貫した味を作り出すことは困難です。専任のシェフがいれば、日々顧客の反応を見ながらメニューを改善し、季節や流行に応じて新しい料理を開発し、店全体のクオリティをコントロールできます。デザイン組織も同じで、外部のデザイン会社に依存するのではなく、社内に専任のデザイナーを配置することで、プロダクトに対する深い理解と継続的な改善が可能になります。デザイナーが事業の一部として溶け込み、エンジニアやプロダクトマネージャーと日常的に協働することで、本当に価値のあるデザインが生まれます。
カテゴリ解説を読む事業に必要なデザイン業務の過半数を内製化できているか。
DESIGN-5-2学習と改善デザイン組織のリーダーは、自社戦略に必要なデザイナーの人事戦略を自ら立案しており、採用・育成についての権限と責任を負っているか。
DESIGN-5-3プラクティス全社のクリエイティブや顧客体験デザインを担う専門知識を持った経営幹部がいるか。
DESIGN-5-4プラクティスサービスデザイナー、UI/UXデザイナー、グラフィックデザイナーなどの明確な役割と専門性を認識した上で、ジョブディスクリプションが定義されているか。
DESIGN-5-5プラクティス事業責任者は顧客体験やデザイン思考のトレーニングを受けているか。
DESIGN-5-6アンチパターンデザイナーがプロジェクトを横断して派遣され、兼務が多くなったり関わる期間が短くなるため、各プロダクトにおけるユーザーへの共感や事業価値の理解が弱くなっている。
DESIGN-5-7アンチパターン個別のプロダクトや事業チームごとに専任で配置されるのみとなっており、デザイナーとしてのキャリアやスキル向上のサポートが乏しい。
DESIGN-5-8アンチパターンデザイナーがプロジェクトの意思決定に関われなかったり、デザイナーに情報を伝えるのが遅いため、カスタマージャーニー全体に対する価値が発揮しづらくなっている。
プロトタイピング
簡単に言うと、プロトタイピングは「建築における模型づくり」のようなものです。建築家は、数千万円から数億円かけて実際に建物を建てる前に、まず紙や木材で模型を作り、クライアントに見せて反応を確かめます。模型の段階であれば、間取りの変更や窓の位置の修正は簡単にできますが、実際に建ててしまってからでは膨大なコストがかかります。デジタルプロダクトも全く同じで、完成品を作ってからユーザーに見せるのではなく、簡易的なプロトタイプを作って早期に評価することで、失敗のコストを最小化し、成功の確率を最大化できます。特に、市場の不確実性が高い現在では、「完成させてから評価する」のではなく、「早く失敗して早く学ぶ」というサイクルが競争力の源泉となります。
カテゴリ解説を読む少なくとも四半期に1回以上の戦略仮説に向けたサービスプロトタイプを作成しているか。
DESIGN-6-2学習と改善一年に一度以上の頻度で経営幹部も参加するプロトタイプづくりのワークショップを行っているか。
DESIGN-6-3プラクティスある課題の発散のフェーズでは、プロトタイプは極端な仮説に基づいて複数個つくられているか。
DESIGN-6-4プラクティスデザイナーやプロダクトオーナーはプロトタイピング専用ツールを使うことができるか。
DESIGN-6-5プラクティス作ったプロトタイプは、一度破棄してから製品用の設計を行っているか。
DESIGN-6-6アンチパターンプロトタイプを作るために、プレゼンや大きな稟議が必要になり、プロトタイピングの前に頓挫することが多い。
DESIGN-6-7アンチパターンMVPを特定せずに、プロトタイピングに製品版の完成度を求めてしまう。(プロトタイプはどれだけ雑に仮説検証が達成できるかが重要である。)
DESIGN-6-8アンチパターン一度のプロトタイピングで、中止や製品化を判断してしまう。
ユーザビリティテスト
簡単に言うと、ユーザビリティテストは「新しい家電製品のモニター調査」のようなものです。家電メーカーは、新しい製品を発売する前に、一般の消費者に実際に使ってもらい、「ボタンの位置が分かりにくい」「この操作が直感的でない」「説明書を読まないと使えない」といった問題を発見します。開発者や設計者は製品に詳しいため、問題に気づきにくいのですが、初めて使う人の視点で評価することで、隠れた使いにくさが明らかになります。デジタルプロダクトも同じで、開発チームは製品の隅々まで理解していますが、実際のユーザーはそうではありません。ユーザビリティテストを通じて、実際のユーザーがどこでつまずき、どこで迷い、どこでフラストレーションを感じるかを観察し、改善することで、顧客満足度を大きく向上させることができます。
カテゴリ解説を読むユーザビリティパフォーマンステストを行い、タスク達成率などを継続的または周期的にトラッキングしているか。
DESIGN-7-2学習と改善新規・既存顧客について継続的にユーザビリティの変化がないか示すメトリクス(タスクの成功率など)を計測し、それをもとに改善を行っているか。
DESIGN-7-3プラクティスプロダクトチーム自身が顧客の業務や活動を再現する環境が整備されていて、習慣的にユーザビリティを体感して気づきを得ているか。
DESIGN-7-4プラクティスプロダクトのリリース後も入力エラーやタスク時間などを計測しているか。
DESIGN-7-5プラクティス自己申告メトリクスなどを用いて、印象を含めた満足度のテストをおこなっているか。
DESIGN-7-6アンチパターンユーザー調査(何が課題かの発見)とユーザビリティテスト(使い心地が良いか、どのような印象を抱いたか)を区別せず同時に行ってしまう。
DESIGN-7-7アンチパターン事業KPIとの関連の薄い些細な項目ばかりに時間を使ってしまう。
DESIGN-7-8アンチパターン3名以下の少なすぎるユーザビリティテスト対象者の結果に振り回されてしまう。
プロダクトマネジメント
簡単に言うと、プロダクトマネジメントは「新製品開発プロジェクトのリーダーの役割」のようなものです。新製品を立ち上げるとき、デザイン担当、技術担当、マーケティング担当、営業担当など、様々な専門家が関わります。各専門家はそれぞれの領域でプロフェッショナルですが、「誰のためにどんな価値を届けるのか」「何を優先して作るのか」「市場にいつ出すのか」という意思決定をするのがプロジェクトリーダーです。リーダーは各専門家の意見をまとめるだけでなく、顧客視点とビジネス視点を両立させながら、プロダクトが成功するための方向性を定めます。プロダクトマネージャーも同じで、エンジニア、デザイナー、マーケター、営業といった専門家をまとめ、プロダクトのビジョンを示し、顧客価値とビジネス価値を両立させる役割を担います。
カテゴリ解説を読む権限を持ったプロダクトマネージャという役職が存在し、1サービスに専任の1名以上が任命されているか。
DESIGN-8-2学習と改善プロダクトチームやプロダクトの意思決定に関わる人に向けて、プロダクトマネジメントのスキルについての継続的な学習機会を提供できているか。
DESIGN-8-3プラクティスプロダクトへの要求をユーザーストーリーなど開発チームと合意したバックログアイテムの単位で明文化し、その優先順位をつけることができているか。
DESIGN-8-4プラクティス事業フェーズに応じて、プロダクトマーケティングや詳細な要求分析、UX評価など適切な分業体制を引くことができているか。
DESIGN-8-5プラクティスプロダクトの仮説をバリュープロポジションキャンバスや、仮説キャンバスなどで明文化した上で機能定義を行っているか。
DESIGN-8-6アンチパターンプロダクトマネージャがソフトウェアプロダクト開発やデザインに関する知見や関心が薄く、チームの関係性が悪化している。
DESIGN-8-7アンチパターンプロダクトマネージャとビジネスプロセスやマーケット部門との関係性が薄く、それ起因の実運用によるトラブルが、ほぼ毎回発生している。
DESIGN-8-8アンチパターンプロダクトマネージャという役割に予算執行の権限と責任がない。
スパン・オブ・コントロール
簡単に言うと、スパン・オブ・コントロールは「一人のマネージャーが効果的に管理できる部下の人数」のことです。工場の生産ラインで考えてみましょう。一人の現場監督が100人の作業員を同時に管理しようとすれば、個々の作業品質を確認することも、問題が発生した時に適切な指示を出すことも困難になります。逆に、一人の監督が一人だけを管理するのも非効率的です。適切な管理範囲を設定することで、組織は効率性と品質の両立を実現できるわけです。
カテゴリ解説を読むスパン・オブ・コントロールの基準を(最低4名-最大10名など)設けており、それに外れた部門数などをモニタリングしているか。
CORPORATE-1-2学習と改善兼務及びスパン・オブ・コントロールの基準が適切になるように、定期的に改善が行われているか。
CORPORATE-1-3プラクティス人事制度上、管理職位の設定は人事考課上の等級と独立して設置されるようになっているか。(部長職じゃないと、この給与にならないといったような職位と等級が一致するものでないか。)
CORPORATE-1-4プラクティスどのメンバーにとっても業務的な命令を行う上司は1名か。(その原則が崩れているメンバーを列挙して把握しているか。マトリクス組織であっても指揮系統は1つであるか。)
CORPORATE-1-5プラクティス行っている業務と部門の役割が一致するように部門のミッションステートメント(業務分掌)を明確に決めて全社に公開しているか。
CORPORATE-1-6アンチパターン人事評価者と指示を行う者の不一致がある組織になっている。または、一致するかの確認ができていない。
CORPORATE-1-7アンチパターン部下が0名ないし1名の管理職が存在する。
CORPORATE-1-8アンチパターンスパン・オブ・コントロールを守るための組織のガイドラインが存在しない、もしくはガイドラインが存在していても例外が常態化している。
開発者環境投資
簡単に言うと、開発者環境投資は「大工に良い工具を提供するようなもの」です。建設現場で考えてみましょう。優秀な大工でも、切れ味の悪いノコギリや精度の低いメジャーを使わされれば、作業効率は大幅に低下し、仕上がりの品質も下がります。逆に、高性能な電動工具や精密な測定器具を提供すれば、同じ時間でより高品質な成果物を生み出せます。ソフトウェア開発でも同じことが言えます。高性能な開発マシン、快適なオフィス環境、自由なインターネットアクセスといった基本的な環境への投資が、開発者の生産性と満足度を大きく左右するわけです。
カテゴリ解説を読むプロダクト開発に関係する全ステークホルダーに対して、自社のIT環境の満足度やeNPS℠を定期的に測定しているか。
CORPORATE-2-2学習と改善働く環境について、事業競合や採用競合ともコミュニケーションする機会を意識的に持ち、従業員の満足度において常に改善を繰り返しているか。
CORPORATE-2-3プラクティス開発者(およびデザイナー)は、職務遂行に十分なスペックの開発マシンを貸与されているか。(開発マシンは、開発者からのアンケートなどを通じて満足が確認されているか。)
CORPORATE-2-4プラクティス従業員が作成したソフトウェアライブラリを、自社のOSSまたは個人のOSSとして公開するためのガイドラインを準備しており、何らかソフトウェアを公開しているか。
CORPORATE-2-5プラクティスオフィス内のWi-Fi速度は安定して100Mbpsを超えており、人数規模に十分なキャパシティを持っているか。
CORPORATE-2-6アンチパターンソフトウェア開発作業を行う場所で、自由にインターネットを使うことができない。(たとえば、SNSをつかわせないなど)
CORPORATE-2-7アンチパターン障害対応など予測の困難な業務や、輪番対応等の計画された定時外業務があっても、定時出勤することを求めている。
CORPORATE-2-8アンチパターン開発マシンにソフトウェアをインストールするには煩雑な申請が必要で、過度に制限されている。
コミュニケーションツール
簡単に言うと、コミュニケーションツールは「企業の神経系統」のようなものです。人間の体で考えてみましょう。脳からの指令が神経を通じて手足に伝わり、逆に手足からの感覚情報が脳に届くことで、私たちは適切に行動できます。神経系統が損なわれると、情報伝達が遮断され、体は正常に機能しなくなります。企業も同じです。経営層の方針が現場に伝わり、現場の課題が経営層に届くという双方向のコミュニケーションが機能してこそ、組織は適切に動けます。チャットツール、ドキュメント管理システム、チケットツールといったコミュニケーション基盤が整備されていなければ、情報は属人化し、意思決定は遅れ、組織全体の効率性が大きく損なわれるわけです。
カテゴリ解説を読むチャットツールにおける全社員が閲覧可能な状態でのコミュニケーションの割合を測定しているか。
CORPORATE-3-2学習と改善ここ1年以内に管理職以上で、「コミュニケーションの透明性向上」を目的とした対策を検討し実施したか。
CORPORATE-3-3プラクティスチャットサービスは全社で同一のサービスが導入され、チャットを通じた業務上の手続きの自動化(ChatOps)が可能か。
CORPORATE-3-4プラクティス社内ナレッジの管理のために、社内統一のドキュメント管理サービスを導入し、構造化されているか。
CORPORATE-3-5プラクティス他部門にタスクを依頼する際に、メールやチャットをただ単に送るのではなく、直接的あるいは自動的にチケットツールなどでストック情報として管理できるようになっている。
CORPORATE-3-6アンチパターン各種ミーティングにおいて、オンラインでアクセスできる共通の議事録をとっていない。
CORPORATE-3-7アンチパターン意思決定者や管理者がチャットツールにログインしておらず、コミュニケーションが取れない。
CORPORATE-3-8アンチパターンチャットツールを通じた雑談を禁止している。または雑談をやめるように注意喚起を促したことがある。
人事制度・育成戦略
簡単に言うと、人事制度・育成戦略は「企業の人材栽培計画」のようなものです。農業で考えてみましょう。農家は土壌の状態を把握し、どの作物をどれだけ育てるかを計画し、適切な時期に種をまき、水や肥料を与えて成長を促します。企業も同じです。現在の従業員のスキルセットを把握し、将来必要となる人材像を定義し、採用と育成を計画的に実施し、継続的な学習機会を提供することで、組織の競争力を維持・向上させます。計画なしに人材を育成すると、特定のスキルが不足したり、市場価値より低い報酬しか払えずに優秀な人材が流出したり、自社内でしか通用しないノウハウばかりが蓄積されたりするわけです。
カテゴリ解説を読む理想的な自社従業員のスキルセット構成から逆算した採用・育成計画が中長期の計画として定義されているか。
CORPORATE-4-2学習と改善全社員のスキルセットやキャリアを管理しているタレントマネジメントシステムを導入していて、データと計画をアップデートしているか。
CORPORATE-4-3プラクティスプロダクト開発に関わる従業員一人あたり年間12万円(月額1万円)以上の教育研修予算があるか。
CORPORATE-4-4プラクティス専門職向けのジョブ型人事制度があり、管理職と同等かそれ以上の給与で従事しているメンバーが存在するか。
CORPORATE-4-5プラクティスリモートワークやフレックスタイムなどの柔軟な働き方を導入しているか。
CORPORATE-4-6アンチパターン高度な専門人材に対して、市場変化を考慮した年収額のアップデートができない人事制度になっている。
CORPORATE-4-7アンチパターン自己学習のための書籍や、オンライン学習の補助手当がない。
CORPORATE-4-8アンチパターン新入社員向けカリキュラムが、自社内でしか通用しないノウハウに特化したものとなっている。
デジタル人材採用戦略
簡単に言うと、デジタル人材採用戦略は「優秀な選手をスカウトする戦略」のようなものです。プロスポーツチームで考えてみましょう。強いチームを作るには、必要なポジションを明確にし、適切なスカウティング体制を整備し、競合チームより魅力的な条件を提示し、迅速に契約を結ぶ必要があります。採用活動を常に行わず、スカウト予算が不足し、選考プロセスが遅く、経営層が採用に関与しなければ、優秀な選手は他チームに取られてしまいます。企業のデジタル人材採用も同じです。必要な人材像を定義し、採用管理システムで効率化し、競合より早く魅力的なオファーを出し、経営層が採用に責任を持つことで、優秀なエンジニアを獲得できるわけです。
カテゴリ解説を読むソフトウェアエンジニアの採用活動を常に行っており、毎年十分なペースでソフトウェアエンジニアを採用できているか。
CORPORATE-5-2学習と改善採用管理システムが導入され、採用に関わる全てのステップ、チャネルからの情報が遅滞なく不足なく集約されているか。
CORPORATE-5-3プラクティス候補者の方との初回面談から、オファーまでのリードタイムを目標とともに管理しているか。(長すぎる選考プロセスは、人材獲得の妨げになる。)
CORPORATE-5-4プラクティス採用したい人材の基準を明確化したJob Description(求人票)が存在し、現場エンジニアとともに30日程度の間隔で見直し、更新しているか。
CORPORATE-5-5プラクティス中途採用におけるリファラル採用(社員からの紹介による採用)の比率が全体採用数の30%を超えているか。
CORPORATE-5-6アンチパターン採用部門の予算計画が存在しない、または行使可能な予算金額が年間の採用目標人数の年収合計に対して25%以下しかない。
CORPORATE-5-7アンチパターン全社的に固定された採用プロセスに従うことが重視されており、候補者状況に合わせた採用プロセスの変更調整が一日以内にできない。
CORPORATE-5-8アンチパターン経営や幹部人材が、人材採用に対して責務を負っておらず十分な時間と熱量を費やしていない。
モダンなITサービスの活用
簡単に言うと、モダンなITサービスの活用は「最新の道具を使って業務効率を上げること」です。オフィスワークで考えてみましょう。昔は書類を手書きで作成し、コピー機で複製し、郵送していました。今ではパソコンで作成し、クラウドで共有し、電子承認で決裁します。同じ仕事でも、道具が進化すれば効率は劇的に向上します。企業のITサービスも同じです。オンプレミスのレガシーシステムからクラウドSaaSへ移行し、社内独自開発からデファクトスタンダードのツール活用へシフトし、紙とハンコの文化からワークフローツールへ転換することで、業務効率が大幅に改善され、従業員の満足度も向上するわけです。
カテゴリ解説を読む従業員の情報システムへの満足度と利用度、申請から承認までのリードタイムなどの指標を継続的に測定し、改善に生かしているか。
CORPORATE-6-2学習と改善SaaS間の自動連携を目的としたサービス(iPaaSやLow Code系ツールなど)を導入しており、業務の自動化や効率化をするためのBPR活動を事業部主体で実行しているか。
CORPORATE-6-3プラクティス業務に合わせて社内のシステム開発を行うのではなく、デファクトなSaaSなどの利用を行い、そのツールに業務自体をフィットさせているか。
CORPORATE-6-4プラクティス表計算やプレゼン資料などはすべてクラウド上で共同編集できるようになっているか。
CORPORATE-6-5プラクティス自身のスマートフォン、または貸与されたスマートフォンを用いて、会社の予定・メール・コミュニケーションツールなどを利用できるか。
CORPORATE-6-6アンチパターン決裁書類がワークフローツールだけで完結しない。
CORPORATE-6-7アンチパターンサポート切れの古いバージョンのOSやブラウザでしか動作しないツールが使われている。
CORPORATE-6-8アンチパターン業務で利用しているシステムにシステム間連携を目的としたAPIが用意されていない。
経営のデジタルファースト
簡単に言うと、経営のデジタルファーストは「経営陣が先頭に立ってデジタル化を推進すること」です。企業変革をスポーツチームの改革に例えてみましょう。監督やコーチが旧来の練習方法に固執し、選手だけが新しいトレーニング法を試そうとしても、チーム全体の変革は実現しません。監督自身が最新のスポーツ科学を学び、データ分析を活用し、戦略を明確にし、それを選手に示してこそ、チーム全体が変わります。企業のデジタルトランスフォーメーションも同じです。経営層がデジタル技術への理解を深め、明確なビジョンを示し、技術戦略を策定し、競争領域を内製でコントロールし、適切な投資判断を行うことで、組織全体のDXが加速するわけです。
カテゴリ解説を読むデータとデジタル技術を用いて、どのように事業変革をしていくのかのビジョンを明文化して経営メッセージとして発信し、その推進経営指標をもっているか。
CORPORATE-7-2学習と改善ソフトウェアエンジニアとしての業務経験のあるCTOないし技術担当取締役が存在し、技術戦略についての策定を主導的に行っているか。
CORPORATE-7-3プラクティスデジタル技術を活用した経営変革を担う担当役員(CDO等)が存在するか。
CORPORATE-7-4プラクティス自社システムの戦略(競争領域・非競争領域の定義)を明確化しており、競争領域のプロダクト開発を内製人材でコントロールできているか。
CORPORATE-7-5プラクティスデジタル事業および人材獲得に向けたM&A・投資戦略を遂行するための部隊が存在するか。
CORPORATE-7-6アンチパターンIT予算の過半をソフトウェア資産として計上し、予算決裁のためにリードタイムの長い(1ヶ月以上かかるような)意思決定フローを挟んでいる。
CORPORATE-7-7アンチパターン継続的なシステム改善のためのプロダクトマネジメント経験者がいない。そのため、開発チームとの関係が受発注構造になっている。(情報子会社問題)
CORPORATE-7-8アンチパターン競争領域ではないシステムについて、業務フローをSaaSに合わせて変更するのではなく、既存の業務フローに合わせてパッケージソフト等をカスタマイズしている。
攻めのセキュリティ
簡単に言うと、攻めのセキュリティは「守りながら攻める戦略」のようなものです。スポーツで考えてみましょう。サッカーで全員が守備に回れば失点は減りますが、得点も取れません。逆に、守備を疎かにして攻撃だけに集中すれば、大量失点で負けてしまいます。優れたチームは、堅固な守備を維持しながら、攻撃の機会を最大化します。企業のセキュリティも同じです。過度なリスク回避でインターネットアクセスを制限したり、開発マシンへのソフトウェアインストールを禁止したりすれば、セキュリティリスクは下がりますが、従業員の生産性も大きく低下します。攻めのセキュリティとは、セキュリティリスクを適切に管理しながら、従業員の生産性を最大化し、事業のスピードを維持する戦略なのです。
カテゴリ解説を読むセキュリティ担当者の人事評価における評価基準に事業や従業員の生産性改善が組み込まれているか。
CORPORATE-8-2学習と改善社内のセキュリティ担当者が、近年のセキュリティ動向やシフトレフト、リモートワークについて理解し、事業部門とともに開発リードタイムや生産性の改善のために必要な措置をおこなっているか。
CORPORATE-8-3プラクティスインシデントレスポンスチームが、社内の専門家と事業責任者を含むチームにより構成されていて、インシデント時の予行練習をおこなっているか。
CORPORATE-8-4プラクティス境界防御モデルではなく、ゼロトラストモデルのセキュリティネットワークを構築しているか。
CORPORATE-8-5プラクティスセキュリティの意思決定は、定期的に行われている金銭的価値に換算されたリスクアセスメントにともない、費用対効果を定量的に評価した上で行われているか。
CORPORATE-8-6アンチパターン管理・監視できない領域のITサービス・デバイスの利用が行われていること(シャドウIT)に対して対策が打てていない。
CORPORATE-8-7アンチパターン"パスワードを定期的な変更を強制する"、"添付メールでパスワード付きZIP形式のファイルを送信し、別途パスワードをメールで送る"などの現在ではセキュリティ価値が低いとされるルールが残っている。
CORPORATE-8-8アンチパターン従業員および経営幹部に対して、リモートワークのリスクなどの最新のトレンドなどが取り入れたセキュリティ教育がなされていない。
リモートワーク
簡単に言うと、リモートワークは「場所を選ばない働き方」のことです。営業活動で考えてみましょう。従来の営業は、顧客を訪問し、対面で商談し、オフィスに戻って報告書を作成していました。今では、オンライン会議で商談し、クラウド上で資料を共有し、自宅やカフェから報告書を作成できます。移動時間が削減され、より多くの顧客と接点を持てるようになります。同じように、ソフトウェア開発やデザイン業務も、適切なツールと環境があれば、オフィス以外の場所から効率的に行えます。リモートワークを実現することで、優秀な人材を地理的制約なく採用でき、従業員のワークライフバランスが向上し、災害やパンデミック時にも事業継続が可能になるわけです。
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